kanata_note’s blog

おぼえがきです

弱い56の司書資格

手帳にはわたしが自分に約束したイベントが書き込まれている。

毎月「レポート締切」「試験申込」「試験日」などなどと書き付けている強めの筆圧に「絶対に忘れないで!」という、自分から自分への脅迫的な気合いが立ち昇る。

2023年4月、いろいろあってわたしは司書の資格をとろうと念願を立て、大学通信課程の手続きをし、取り組み始めた。年度内の取得を目指して。11教科+スクーリング2教科。

(テキストを読んで、レポートを書いて、試験を受ける。合格する。)✕11回+(対面授業3日)✕2回。

そのシステムとか、難易度とか、内容とかを事前に確認することほぼないまま「やってみんと分からへんしな。」と飛び込んだら、そもそもの前提として「計画性」が最重要だったという。。。

どういう順番でどうやって各科目の学習を進めていくか年間のスケジュールに合わせて全部自分で決めなくてはならない。

学習計画が肝。ってことをテキストが届いてから知る。。。

GWはネットで先輩たちの助言を検索しまくって見様見真似で計画を立てる(←優秀な人は入学前にやっている)だけで終わった。

そうして自分が登ろうとしている山の険しさを実感。ドサッと届いたテキストは商業的サービス精神の欠片もない簡素な製本。「学問」の「実物」という感じ。「勉強」ただそれだけ。

「飾りじゃないのよ、っていう感じ。」とか、「ガチの鬼だったんですね。。。」とかの感想も寄せ付けない高潔さ、みたいな。

そして年間のスケジュールは一切妥協の余地なく厳格に構築されてる。複雑で精密、美しいとも言える堅牢性。

構造の柱は「締切絶対厳守」。

冷や汗の元凶それは「期日管理の不安」だった。

レポートの提出日とか〜試験日とか〜忘れそう〜。あっ!と思ったとき、もう終わってたっ!ていうのが夢に出てきそう〜。あっ!忘れてた!っていう瞬間のビクってなる感覚が今直ちにリアルに体感できるくらい慣れ親しんでるし、すごいしょっちゅう普通にあるし。うわ〜。それで在籍延長することになるとか、ほんとにイヤ〜。

詰めの甘さと早とちりと勘違いと物忘れで日常の大半を自分がやった失敗の尻拭いに追われているわたしにとって、己の粗雑さに自分自身が追い詰められることの自覚はあったけど、司書の資格を取ろうとするときにもまた、己のそういう弱点がリスクとして剥き出しになろうとは。

齢56にして勉学に志を立てたものの、たちまち不安感に全身蝕まれる。弱い。弱すぎる56才。

弱い56の司書資格取得の道。その始まりは己の弱さとの対面。濃密に自分と向き合う時間の始まりだった。